当院は予防接種専用の時間帯はもうけずに、診療時間内であれば予防接種専用の診察室でいつでも予防接種が可能です。順番予約での予防接種も可能ですが、原則webで時間予約をお取りの上ご来院ください(※おたふくかぜワクチン以外の任意の予防接種に関しては事前の窓⼝または電話での予約が必須です)。大切なお子様をワクチンで防ぐことができる病気から守るために、接種できる時期になったら、忘れずに接種することが大切です。昔と比べて接種する予防接種の数も増え、スケジュールを考えるのも難しいかと思います。当院ではひとりひとりに合ったおすすめスケジュールのご提案もさせていただきますので、安心して受診していただけると幸いです。
※Web予約で予防接種を予約する際は、これまでの予防接種歴の入力が必要になります。ご面倒かとは思いますが、一度入力すると次に接種できるワクチンが自動で表示できるようになりますので、ご協力いただけますと幸いです。予防接種歴の入力が難しい場合は、直接来院いただくか、お電話でご相談ください。

【予防接種に関するおすすめのサイト:Know VPD!】

ワクチンデビューは、生後2か月の誕生日
当日の持ち物
  • ● 健康保険証
  • ● 母子手帳
  • ● 診察券
  • ● 子育て支援医療費受給資格証
  • ● 替えのオムツ
  • 予診票(※定期接種の場合は当⽇忘れると接種できません)
定期接種
任意接種

五種混合ワクチン

2024年4⽉から新たに定期接種となった予防接種です。従来の四種混合ワクチンにHib(ヒブ)ワクチンが追加となった予防接種です。接種本数が1本少なくなることでこどもの負担がちょっと軽くなるメリットがあります。現状は、すでに四種混合ワクチンとHibワクチンでスタートした⼈には適応はなく、2ヶ⽉時から新たに接種開始する⽅のみが対象となります。

標準的なスケジュール
⽣後2ヶ⽉を過ぎたら速やかに接種を始めます。接種回数は計4回です。初回免疫として通常3回(いずれも20⽇以上の間隔をあけます)、追加免疫として、初回免疫終了後6ヶ⽉以上の間隔をおいて1回接種します。
予防できる疾患
下記の5つの疾患を予防します。
インフルエンザ菌b型(Hib)
  • 細菌性髄膜炎:脳を包んでいる膜に炎症がおこる病気
  • 急性喉頭蓋炎:喉の奥の喉頭蓋に感染し、呼吸困難などをおこす
  • 菌血症:細菌が血液の中に入った状態
  • 化膿性関節炎:関節の中に細菌が入り、膿がたまる病気  など
ジフテリア
のどの奥に厚い膜ができ、呼吸がしにくくなり死亡することもある病気。
破傷風
全身の筋肉がこわばって体全体が痛み、あごが動かなくなり、口を開けたり飲み込んだりできなることもあり、死亡することもある病気。
百日咳
激しいせきが特徴。小さい赤ちゃんでは、息ができなくなり、ひどい場合は死亡することもある病気。
ポリオ
かつて「小児まひ」と呼ばれ、ワクチンが導入される前は、毎年何千人もの患者さんや死亡者が出ていた病気。まれに体に麻痺が起こり、一生障害が残ることもあります。

インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン

2024年4⽉より新たに接種を開始する⽅は五種混合ワクチンを接種することで予防します。

標準的なスケジュール
生後2ヶ月を過ぎたら速やかに接種を始めます。接種回数は計4回です。初回免疫として通常3回(いずれも27日以上の間隔をあけます)接種します。追加免疫は、通常、初回免疫後7ヶ月以上の間隔をおいて、1歳になったらすぐに1回接種します。
予防できる疾患
インフルエンザ菌b型(Hib)による重篤な感染症を予防します。
  • 細菌性髄膜炎:脳を包んでいる膜に炎症がおこる病気
  • 急性喉頭蓋炎:喉の奥の喉頭蓋に感染し、呼吸困難などをおこす
  • 菌血症:細菌が血液の中に入った状態
  • 化膿性関節炎:関節の中に細菌が入り、膿がたまる病気  など

肺炎球菌ワクチン

2024年4⽉から15種類の肺炎球菌に対する予防効果のある薬剤(バクニュバンス®)を使⽤していましたが、2024年10⽉からは新たに20種類の肺炎球菌に対する予防効果のある薬剤(プレベナー®)が新たに使⽤可能になりました。ただし、今までバクニュバンス®を接種していただいていた患者さんは4回の接種をバクニュバンス®で終える必要があります。2024年5⽉以降に接種開始する患者さんはプレベナー®を使⽤します。

標準的なスケジュール
生後2ヶ月を過ぎたら速やかに接種を始めます。接種回数は計4回です。
初回免疫として、27日以上の間隔で3回接種し、追加接種として3回目接種から60日以上の間隔をあけて、かつ生後12ヶ月以上に1回接種を行います。
予防できる疾患
肺炎球菌による下記の「侵襲性肺炎球菌感染症」を予防します。
  • 細菌性髄膜炎:脳を包んでいる膜に炎症がおこる病気
  • 菌血症:細菌が血液の中に入った状態
  • 敗血症:細菌による血液の感染症で、全身の状態が悪くなる病気
など

B型肝炎ワクチン

標準的なスケジュール
生後2ヶ月を過ぎたら速やかに接種を始めます。接種回数は計3回です。1回目から2回目の間を4週間、2回目と3回目の間を16〜20週間(1回目から20〜24週間)あけます。なお定期接種と母子感染の予防では接種スケジュールが異なります。
予防できる疾患
B型肝炎ウイルスによる急性肝炎、慢性肝臓病(慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん)など

ロタウイルスワクチン

標準的なスケジュール
ロタウイルスのワクチンはロタリックス®︎(1価)とロタテック®︎(5価)の2種類があります。1価のロタリックス®は生後2ヶ月、3ヶ月の2回、5価のロタテック®︎は生後2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月の3回接種します。なお腸重積症の発症リスクが増大するため、いずれのワクチンも生後14週6日までに開始する必要があります。

※当院では基本的には1価のロタリックス®接種を勧めています。5価のロタテック®接種ご希望の場合はお⼿数ですが、お電話または受付にてご予約ください。
予防できる疾患
ロタウイルス胃腸炎

四種混合ワクチン

2024年4⽉から新たに接種する⼈は、四種混合ワクチンにHibを加えた、五種混合ワクチンを接種することになりました。

標準的なスケジュール
接種回数は計4回です。以前は⽣後3ヶ⽉からの接種でしたが、2023年4⽉からは⽣後2ヶ⽉からの接種となりました。
その後、3〜8週間間隔で2回接種します。3回目終了後、6ヶ月以上(標準的には12〜18ヶ月)あけて4回目の接種をします。
予防できる疾患
下記の4つの疾患を予防します。
ジフテリア
のどの奥に厚い膜ができ、呼吸がしにくくなり死亡することもある病気。
破傷風
全身の筋肉がこわばって体全体が痛み、あごが動かなくなり、口を開けたり飲み込んだりできなることもあり、死亡することもある病気。
百日咳
激しいせきが特徴。小さい赤ちゃんでは、息ができなくなり、ひどい場合は死亡することもある病気。
ポリオ
かつて「小児まひ」と呼ばれ、ワクチンが導入される前は、毎年何千人もの患者さんや死亡者が出ていた病気。まれに体に麻痺が起こり、一生障害が残ることもあります。

BCGワクチン

標準的なスケジュール
生後1歳になる前までに1回接種します。標準的には生後5ヶ月から生後8ヶ月未満に接種します。
予防できる疾患
肺結核、結核菌による全身感染症(腎臓、リンパ節、腸、骨、脳など)

麻疹・風疹(MR)ワクチン

標準的なスケジュール
接種回数は計2回です。1歳になったらなるべく早めに1回目の接種を受けます。
2回目は小学校入学前の1年間に受けます。
予防できる疾患
麻疹
麻疹ウイルスによる発熱発疹症。肺炎や中耳炎、脳炎を起こすこともあります。
風疹
風疹ウイルスによる発熱、発疹、リンパ節の腫れを主症状とする疾患。
まれに脳炎を合併します。妊娠初期に妊婦が感染すると胎児にも風疹ウイルスが感染し、先天性風疹症候群という重い病気を発症することもあります。

水疱(水ぼうそう)ワクチン

標準的なスケジュール
接種回数は計2回です。1歳になったらなるべく早めに1回目の接種を受け、1回目から3か月以上の間隔をあけて(標準的には6〜12ヶ月あけて)2回目の接種を行います。
予防できる疾患
水痘
水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染しておこる病気。発熱と一緒にまばらで盛り上がった発疹が全身にできます。
帯状疱疹
いったん水痘にかかると、免疫力が落ちた時にチクチクした痛みと体の片側に帯状に水ぶくれのできる帯状疱疹にかかることがあります。

日本脳炎ワクチン

標準的なスケジュール
接種回数は計4回です。標準的には3歳時に6日以上あけて2回の初回接種を行い、初回接種から約1年後に1回追加接種を行います。第2期は9歳(9歳以上13歳未満)で1回接種します。日本脳炎患者さんが比較的多く報告される地域や、日本脳炎が多発する海外地域に渡航する人は、生後6ヶ月から定期接種することもできます。
予防できる疾患
日本脳炎
急な発熱、頭痛、吐き気などで発症し、急激に意識が低下して、けいれんや昏睡状態になります。命を落とす確率が約20〜40%、後遺症を残す確率も高いと言われています。

二種混合ワクチン

標準的なスケジュール
ジフテリアや破傷風に対する免疫力の低下する11〜13歳未満で1回接種します。
予防できる疾患
ジフテリア、破傷風

子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)

標準的なスケジュール
⼩学校6年⽣から⾼校1年⽣の⼥⼦が定期接種の対象となります。14歳以下の⽅は2回、15歳以上の⽅は3回接種となります。

【⼩学校6年⽣から14歳以下の方】

【15歳以上の方】

予防できる疾患
ヒトパピローマウイルスの感染が原因となる下記疾患を予防します。
子宮頸がん
子宮頸がん以外のがん
膣、外陰部、咽頭のがん。男性にも陰茎、肛門、咽頭のがんを起こします。
尖圭コンジローマ
性器の周りにできるカリフラワー状の良性のいぼ。
トピックス
⼦宮頸がんワクチン(HPVワクチン)は、平成25年(2013年)6⽉から、積極的な勧奨を⼀時的に差し控えていましたが、令和4年(2022年)4⽉から、他の定期接種と同様に、積極的な接種勧奨が再開されました。平成9年度⽣まれ〜平成17年度⽣まれ(誕⽣⽇が1997年4⽉2⽇〜2006年4⽉1⽇)の⼥性の中に、HPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した⽅がたくさんいます。これらの⽅々のために令和4年(2022年)4⽉〜令和7年(2025年)3⽉までの3年間、HPVワクチンを公費で接種できるキャッチアップ接種が⾏われています。該当する⽅は当院でも接種可能ですのでお気軽にご相談ください。

参考ページ
厚⽣労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html

みんパピ!
https://minpapi.jp/

任意接種

※下記のワクチンのうち、
おたふくかぜワクチン以外の任意接種を希望の場合は
事前の電話または窓口での予約が必要となります。

おたふくかぜワクチン

おすすめスケジュール
合計2回の接種が推奨されています。1回接種のみでは予防効果は十分ではなく、このワクチンを定期接種に導入している国の多くは2回接種をしています。日本小児科学会では1回目を1歳になったら早めに、2回目を小学校入学前の1年間に接種することを推奨しています。
予防できる疾患
おたふくかぜ
発熱と唾液腺の腫れ・痛みを主症状とする病気です。髄膜炎や脳炎といった重篤な合併症を時に起こします。また1000人に1人程度の割合ですが難聴を起こすこともあります。

インフルエンザワクチン

おすすめスケジュール
ワクチン接種による予防効果が出るまでに2週間程度必要と言われているので、毎年流行のはじまる前の10月末や11月から接種をはじめるのが望ましいです。生後6ヶ月から接種が可能で、13歳未満の方は2〜4週間あけて2回、13歳以上の方は1回接種します。
予防できる疾患
インフルエンザ

三種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日咳)

おすすめスケジュール
定期接種の四種混合ワクチンを接種し獲得した免疫も時間の経過とともにだんだん少なくなっていくことがわかっています。百日咳に関しては小学校入学前にはかなり免疫力が低下します。そのため、下記の2つのいずれかで百日咳に対する免疫力を上げることが推奨されています。
  • 百日咳の免疫力が低下する小学校入学前に麻疹風疹ワクチンの2回目と一緒に三種混合ワクチンを接種する
  • 11歳で定期接種の二種混合ワクチンの代わりに任意接種で三種混合ワクチンを接種する
予防できる疾患
ジフテリア、破傷風、百日咳

不活化ポリオワクチン

おすすめスケジュール
定期接種の四種混合ワクチンを接種し獲得した免疫も時間の経過とともにだんだん少なくなっていくことがわかっています。学童期以降のポリオ予防目的に5歳以上7歳未満で不活化ポリオワクチンの接種をおすすめしています。当院では麻疹風疹ワクチンの2回目と一緒に接種するのがおすすめしています。
予防できる疾患
学童期以降のポリオ

A型肝炎ワクチン

おすすめスケジュール
海外渡航前の接種をおすすめします。
0歳から接種可能ですが、世界的には1歳以上で接種が推奨されます。合計で3回の接種となります。1回目の接種の後、2〜4週間後に2回目の接種、そして1回目の接種から6ヶ月後にさらに1回の追加接種を行います。2回の接種を完了すれば、発病を予防できる一定の免疫がつき、3回目の追加接種で免疫はより強くなります。
予防できる疾患
A型肝炎

狂犬病ワクチン

おすすめスケジュール
海外渡航前の接種をおすすめします。
初回接種を行ったあと、7日後に2回目の接種、21日後あるいは28日後に3回目の接種を行います。
予防できる疾患
狂犬病
日本国内では狂犬病の発生はありませんが、世界的には途上国や欧米の先進国を含む多くの国で発生しています。発病するとほぼ100%の人が死亡する大変怖い病気です。

髄膜炎菌ワクチン

標準的なスケジュール
髄膜炎菌感染症流行地域へ渡航する方や、学校の寮などで集団生活する方に接種をおすすめします。2歳以上56歳未満の方へ1回接種します
予防できる疾患
髄膜炎菌感染症
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